保証人ではだめなの?住宅ローンの保証会社と保証料の仕組み
保証会社とはどのような存在なのでしょうか。なぜ保証会社の審査が重要になるのか等、住宅ローンにおける保証会社の役割をしっかりと理解しておきましょう。
Contents
住宅ローンにおける保証会社の役割
保証会社とは?
保証会社という言葉、良く耳にしますが、どのようなものか御存じでしょうか?保証会社は、ローンや何かの購入資金の借入や賃貸借契約などを結ぶ際に、連帯保証人の代わりになってくれる存在です。
連帯保証人とは?
連帯保証人というものは、借主と同等の返済義務のある存在で、借主が何らかの理由で支払い能力がなくなった場合、借主の代わりに支払いをしなくてはいけないと法律で定められています。
もしあなたが知人の借金の連帯保証人になって、借主の知人が雲隠れしてしまったら、あなたが借りたお金ではないのに、連帯保証人として全額支払わなくてはならないという事です。
そんな危険な連帯保証人になってくれる人を探すのは大変です。保証会社は、そんなあなたの連帯保証人を引き受けてくれるありがたい存在です。保証を引き受けてもらうためには審査があり、既定の保証料を支払う必要があります。
銀行の住宅ローンの保証会社
銀行の住宅ローンは、銀行自体が融資を行います。基本的に人的な保証人は必要としません。しかし、住宅ローンの貸し倒れによる損害を防ぐために、各金融機関で「保証会社」に保証を依頼しています。知り合いなどの保証人を立てるのではなく、保証会社があなたの住宅ローンの保証人になってくれるという事ですね!
あなたは、保証会社に保証を引き受けてもらう代わりに借入金額に応じた「保証料」なるものを支払い、保証会社は主にその保証料により、運営されています。
保証会社は、金融機関により異なる
大手金融機関では独自の保証会社を運営しています。例えば、みずほ銀行の住宅ローンであれば、みずほ銀行ローン専用の保証会社を作って、その保証会社が保証人の役目を引き受ける仕組みです。
規模の小さい金融機関などでは、共同で保証会社を運営していたり、全国的に保証を引き受ける保証会社と契約して保証を受ける場合もあります。
保証会社の審査が通らないと、住宅ローンの借り入れはできない。
通常の住宅ローンでは、保証会社の保証が必ず必要となるため、保証会社の保証が得られない場合は、住宅ローンを借入することができない仕組みとなっています。住宅ローンの審査は、銀行ではなく、保証会社が行うものなのです。
住宅金融支援機構の住宅ローンフラット35の場合
フラットは、保証会社の承認は必要ない
フラット35の場合は、金融機関が窓口になり申し込みや契約、融資(貸出)を行いますが、保証会社の保証は必要としません。フラット35の場合は、金融機関の保証会社が保証するのではなく、住宅金融支援機構が保証をしてくれるのです。そのため、銀行ローンと違い、保証料は発生しません。
フラットは、住宅金融支援機構が保証人になる。
金融機関は、貸出した住宅ローンの返済が滞ってしまった場合でも、損をすることはありません。従って、審査はおのずと甘くなりがちです。住宅金融支援機構は公的な機関となるため、できるだけ審査の基準を下げてあり、誰でも借りやすい住宅ローンであると言えます。
保証人ではだめなの?住宅ローンの保証会社と保証料の仕組み
住宅ローンでは保証人ではなく、保証会社の保証を原則としています。その理由について考えてみます。
保証人になるという意味
賃貸物件の保証人に、親や兄弟になってもらう・・・というのは良く聞く話ですね。もっとも、保証人になれる人にはいくつかの条件があります。それは、働いていて継続的な収入があり、若くて健康で支払い能力があって、いざという時には支払いをする気のある人!という条件です。なので親族が多くなるわけですね。他人だったら「人の家賃なんか払えるか!」ということになりかねないので当然です。
住宅ローンは高額なため、保証人をあてにできない。
しかし、住宅ローンとなったらどうでしょうか。少なくても数千万円・・・。毎月ウン万円を数十年間代わりに支払う事のできる人が、どれだけいるでしょうか。勢いで連帯保証人になってくれたとしても、実際に支払いが始まったらそれはそれは大変なことで、共倒れになることは否めません。そんな事例が多々あったのではないかと推測されます。
保証会社でしたらそこは安心。万が一の時にはスピーディーに対処してくれます。現在、住宅ローンは人的保証ではなく、保証会社利用オンリーとなってしまっているわけです。
保証会社の保証があっても、返済義務が残ってしまうその理由
保証会社の仕組みはわかって頂けたと思いますが、ここで一つ、必ず覚えておいて頂きたいことがあります。もしあなたが住宅ローンを返済できなくなって、保証会社にお金を払って保証してもらっても、住宅ローン残債が全てキレイになくなるわけではありません。
保証会社は、銀行にローンの残金を返済してくれる
保証会社は、あなたの代わりに銀行にローンの残金を返済します。ですので銀行は損をすることはありません。しかし、あなたは保証会社に残金を返済する義務が残ります。
あなたは保証会社に残金を返済する
保証会社は担保物件を処分して得た代金をローンの残債に充当してくれますが、その処分金で賄えなかった残金は、あなたの借金として残ります。残った残金は、家を処分されてしまった後でも、あなたが返済しなくてはなりません。
つまり、家はとられる、返済は残る・・・と踏んだり蹴ったりです。返済できなくなったら保証会社が代わりに支払ってくれるんでしょ~?という甘い考えで無謀な住宅ローンを組むようなことがないようになさってくださいね。
保証会社の保証が得られない場合どうなる
現在の住宅ローンはどこでも、人的保証ではなく、保証会社の保証あっての融資実行となっています。ですので、保証会社の審査に通らない場合は、住宅ローンの借入はできません。
保証会社の承認のない住宅ローンは融資はしてもらえない。
金融機関の審査なんてほとんど無意味なのです。書類をそろえて保証会社に送るだけ!保証会社が本当の審査をして、承認か否認かを決めるという事になります。
金融機関の担当者は、あなたにローンを貸し出ししたい。
金融機関担当者もノルマがありますので、できるだけローンの融資を実行したいと思っています。金融機関の担当者はあなたの味方です。敵(保証会社)に打ち勝つために色々と考えて、応援してくれる存在となるわけですので、頼って大丈夫です。正直に、色々相談してみることをお勧めします。