ついうっかりの遅延情報、各金融機関での登録ルールは異なる!
この記事では、ローンやクレジットの返済が遅れてしまったときには個人信用情報がどのように登録されてしまうのか、また数日間の遅れと恒常的な遅れがどのように住宅ローン審査に影響を及ぼすのかを解説します。
Contents
個人信用情報の遅延情報と延滞情報の違い
遅延情報とは
返済日から数日間~3か月未満の遅れがあったことを言います。
遅延していた期間が数日間なのか、数か月なのかということは、履歴を見れば一発で分かります。遅延の場合には、解消していればローン審査が否認になることはないと思いますが、マイナス要素になります。
延滞情報とは
遅延状態が続き、3か月を過ぎても返済がされない状況が続いたことをいいます。延滞情報は事故情報(異動情報)として登録されてしまいます。
遅延は数日間の遅れという意味ですが、延滞記録というものは、支払日を過ぎても3か月間入金のない状態ですから、うっかり忘れという判断にはなりません。
個人信用情報の遅延や延滞の登録の仕組み
遅延情報や、延滞情報は、基本的に融資をしている銀行やカード会社が登録を行います。個人信用情報機関はその情報を管理しているだけで、登録しているわけではありません。遅延情報や延滞情報が発生すると、銀行やカード会社が登録した情報のみが個人信用機関の履歴となって残ります。
遅延情報の個人信用情報登録ルール
支払の遅延については、各金融機関で登録の際のルールがあり、登録される日数はそれぞれ違います。例えばJCBカードは支払日翌日の14時までに入金がなかったものは、遅延情報として登録されますが、ジャックスカードは2日間の猶予があり、2日以内に返済が確認できた返済は遅延情報とはならないなど、各社で取り扱いの違いがあります。翌日の朝に返済してしまえば遅延にならないのであれば、気づいたらすぐに問合せしてみるとよいですね。
個人信用情報の延滞情報は共有される(クリンの仕組み)
延滞情報については悪質なため、他の借り入れやクレジットカードの作成の参考となるように、登録された個人信用情報機関以外の情報機関にも情報の共有が行われます。
「A」の情報機関に「遅延」情報が登録されたとしても、「B」や「C」の情報機関ではわかりません。しかし、「延滞」になってしまうと、「B」や「C」にも、「この人は延滞している人ですよ~」という連絡がいきます。この仕組みを「CRIN」と言って、他の個人信用情報機関にも注意情報が回ることになります。
この「CRIN」の仕組みができる前は、各情報機関の情報は共有されることがなかったので、カードで返済できなくてつかえなくなった人でも消費者金融でお金を借りることができました。今は情報の共有をすることで、そのようなことができなくなっています。
個人信用情報から延滞履歴が消えるまでの期間
延滞履歴はかなり長い間残ります。各信用情報機関で違いはありますが、延滞解消してから5年間です。この履歴があると、ほとんどのローンは否認となり、クレジットカードの発行も見送りとなります。
住宅ローン審査で延滞情報は致命的?
住宅ローン審査において、遅延情報はかなりの致命傷になります。履歴が過去のものだということでしたら、絶対否認とまではいえませんが、延滞が続いている状況では間違いなく否認となります。かなりの確率で審査落ちになりますので、履歴が消えてから審査に臨むことをお勧めします
住宅ローン審査の直前にあわてて延滞を解消してから申し込みをしても、いつ返済したのかという履歴は残ります。住宅ローンの申し込みをする為に返済したのではないかと疑われることになります。
そもそも、返済できなくて延滞していたのに、いきなり全額返済などできたらおかしいですよね。返済後すぐに審査の申し込みをするのではなく、半年、1年と経過してから審査の申し込みをなさるべきだと思います。
延滞が解消及び、完済してから3か月以上すぎている場合は、承認になる事例もあります。金融機関によって審査基準が異なり、住宅メーカーお勧めの住宅ローンなどですと、延滞などあっても承認になるケースもあります。審査が通りやすい金融機関で試してみる価値はありそうです。